
忘年会の季節がやってまいりました。
毎年この時期になると早いなー早いなーと皆口を揃えて言います。
でも1年ってそんなもんです。そんなに長くないんです。
3月もそう。
もう春なのにまだ寒いって、毎年3月は寒い寒いと皆言っているんです。
忘れているんですよ。
なぜかって?
皆忘年会をしっかりと行っているからです。
ちゃーんと忘れているんですよ。その年のことなんて。
ところで忘年会っていつくらいから行われているのでしょうか。
調べてみると結構古いことが分かりました。
「としわすれ」という言葉。
これが文献に残っている最古のものとしては、室町時代の皇族、伏見宮貞成親王が認めた『看聞日記』で、1430年(永享2年)12月21日の記録として出てくる「先有一献。其後連歌初。会衆如例。夜百韻了一献。及酒盛有乱舞。其興不少歳忘也。」という文章だそうです。
600年ほど前ですか。
その時代の人たちも忘年会を行っていたのですね。
しかもこの文章、何も忘年会を行っていたという内容でなくて、これは、年末に催された連歌会が大変に盛り上がり、その様子がまるで「としわすれ」のようだと述べているものです。
ということはこの頃には既に民衆行事として「としわすれ」と呼ばれる、酒を飲んで乱舞する行事が存在していたことが分かります。
いやはや、この伝統と文化を絶やさないためにも今年の『としわすれ』もいぶきでよろしくお願い致します。
ご予約承っておりますゆえ。